肖像画の制作過程を公開します
絵のモチーフはオオカミ。
動物園で撮影した写真の資料を参考に制作しました。

下準備
絵の具の定着と発色を良くするため、キャンバスボードにジェッソという純白の地塗り剤を塗布します。乾かしては塗りを4回繰り返し、一日置いて完全に乾燥させ、表面に紙ヤスリをかけ滑らかにします。 これで下準備の完了です。

ステップ-1
まず背景色の淡いグレーを平筆で全面に塗ります。
乾いたら、下描きをその上に正確に転写します。
次にオオカミの輪郭線を面相筆で丁寧に描き込んでいきます。
この線はこれから描き進めていくうえでの重要なガイドラインになります。



ステップ-2
次にオオカミの体のベースとなる基本色を全体に平筆で塗り込みます。
ステップ-2で描いた輪郭線が隠れないようにやや透明度の高い絵の具を使用します。



ステップ-3
いよいよ描き込みの開始です。
気を抜くとすぐ線に現れるので神経を集中します。
ここからは忍耐と体力勝負になります。



ステップ-4
次に毛並みの明るい部分の描写です。
最も明るい部分から最も暗い部分までを、5段階ぐらいの明度の異なる色を使い表現していきます。
ハイライトを効かせると立体感が出てきます。
目や鼻など重要なパーツは特にじっくり時間をかけ、質感や透明感を出すため薄めた絵の具を何層にも重ねていきます。



ステップ-5
デッサンの狂いなどをチェックし修正しながら、細部をさらに描き込み完成度を高めていきます。
納得できるまでそれは続けます。
かなり完成に近づいてきました。



完成
一秒間に2〜3回の筆の「ストローク」を重ねていきますので、完成までにはそれは十数万回にも及びます。
絵の具を何層にも重ねることにより、モチーフの存在感、リアリティーといったものが表現できます。
最後に作品保護のため全面にマットニスを敷いて完成です。

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毛並みは、細く強い線を一本一本何回も重ねて表現します。
不透明度の高い絵の具を使います。

目はドライブラシ技法(ほとんど水分を含まない状態で絵の具をのせていく)で微妙なボカシをつけていきます。

使用している画材について


●筆
主に細部用に面相筆を9種類ぐらい、広い面積用に平筆を4〜5本使用します。面相筆とは、細い穂先を持っていて、細い線や細部を描くのに適しています。

●絵の具
アクリル絵の具を使用します。水溶性ですが、乾くと完全に耐水性になります。
水彩のように透明感を生かして描くことも、油絵のように厚塗りして重厚な表現も可能です。

●支持体
キャンバスや板、画用紙など、絵画を支える材料を「支持体」または「基底材」と呼びます。私の場合は主に3ミリ厚のキャンバスボードを使用します。

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ルミガン